明日からARLISS大会に参加(缶サット甲子園優勝校の慶應高校の付き添い)でアメリカなのだが、和歌山大に移籍した後で射場にしようと考えていた和歌山・大阪の県境である加太でCEESがロケット打上をすると聞き、急遽、秋田→関空→成田経由でアメリカ行きに予定を変更。本日のCEESロケットの打上を見学してきました。実はコールドロケットの打上は映像でしか見たことが無く、また加太の現地見学もやりたかったので、タイトなスケジュールでしたが、行った甲斐がありました。
まずはりんくうタウンで尾久土先生と合流、車に乗せてもらって小一時間かけて加太へ。大阪から和歌山に抜けるこのあたりはホント風光明媚なところで、天気も良かったので釣り客で一杯でした。海の透明度は南紀白浜の方がやはり良いらしいけれど、これが冬にもこんなのどかな感じなんだと思うと、秋田から来た身としてはちょっと感動モノ。尾久土さんと今後の計画(というか夢?)みたいな事を話しているうちに、加太に到着。
到着してまずびっくりしたのは、CEESの面々が実にきちんと安全管理をしていること。能代と違って柵で覆われている場所というのは確かにあるけれども、見学者一人一人の名前をチェックして、注意事項や案内の書いたパンフレットを配っているところ、さすがさすが。ロケットの打上とかをやると、学生の反応というのはこんな成長を遂げると僕は思っています。
☆まずは自分のロケットなのにあまり熱中していなくて、プラプラしている感じ。もうロケット打上に参加したーということで嬉しくなって一杯一杯。おいおい、君のロケットだろう、もっと色々と気を配れよとか思われてしまう時期
☆自分のロケットにかなり没頭して、もう周りは見えない状況。お客さんとかは邪魔者以外何物でもない(^_^;
☆ロケット打上を行うには、周りの人達の理解や協力が不可欠で、安全とかにも十分に気を配らないと行けないことも良くわかってる。ロケットに気を配りつつ、対外的な配慮も欠かさない。
CESSはそう言う意味で、もはやかなり円熟してきているのかな?という印象を受けました。このあたり、安心して任せられるのは、日本の学生チームだと東海大・秋田大・CESSぐらい?和歌山大もはやく追いつかねば、との感を、尾久土先生と噛みしめた一瞬でした。
ちなみに加太の場所ですが、今回打ち上げた場所は、使われていないけど近くに建造物とかがあって、ちょっとハイブリッドロケットの打上は難しいかな?というのが正直なところ。ただ、その奥には、これがもうロケットを打ち上げるために開かれたのかと思っちゃうような、ベストな場所が広がっていました。唯一の欠点は、航空路が近くにあるところ。安全距離的には1kmの陸上発射・回収も十分出来そうなんですが、航路の関係で上空は500mに制限されてしまいそうでした。現地には和歌山県庁の方も来ていたので色々と話したのですが、CEESが今回の打上に際して、地元とも十分に話し合いを行い、応援してもらっていると言うことが良くわかりました。これも今回、感心した点です。もし和歌山大がここで打上をさせてもらうことになったとしても、せっかくCEESが築いた信頼関係を壊しちゃいかんなぁと、これまた尾久土先生と噛みしめたところでした。
打上シーケンスそのものは、風の影響(コールドロケットは打ち上げ速度が遅いため、ハイブリッドロケットよりも大きく影響を受ける)などもあったからか、ちょっと遅れました。その間、暑いところで待ちぼうけ;今回は飲み物を買ってくるのを忘れていたので、ちょっと苦しかったです。車が有ればいいけど、周りには何もないところですからね。その間、CEESの連中が準備をする様を、望遠レンズ越しにずっと観察させて貰っていました。
しかし毎回思うけど、ロケット打上に臨む時の学生達って、どうしてみんな、あんなに活き活きした顔をするんだろう?とてもかっこいい顔をしてます。シーケンス表を見ながら、一つ一つ項目をチェックして、打上準備を進めています。不安と期待に満ちた顔。どんな些細な異変も見落とさないぞ、というあの緊張感。この一瞬が見たくて、僕はこの仕事に係わってるんだなぁと、つくづく思いました。またこういう、期待に満ちた緊張感を持ったチームを作った真鍋先生をはじめとする府大の先生方はすごいなぁと思うし、和歌山でもこういうチーム作りをせねば、と、これまた尾久土先生と話し合いました。
さて、いよいよ打上。コールドロケットの打上時の人員配置は、ここはちょっと改善が必要そうではありました。我々は自己責任で見学がokな30m離れた場所で見ていたのですが、、、ランチクリアーした機体が、徐々に左に曲がっていって、30mぐらい?上昇したあたりでUターン。地面に戻って来ちゃいました。丁度、報道陣や我々が見ていたところだったので、みんなで急いで退避。うーん、残念。
原因は、きっと次のWS等で解析して発表して貰えると思うのでそちらを参照して欲しいのですが、やっぱり軸対象じゃないところと、打上速度が比較的遅いというのが問題点なのかな?と思いました。打上速度がもう少し速いと、軸対象じゃない影響は空力の影響が卓越して問題なくなるのかなぁ、と。このあたり、是非解明してみてください。
今回、報道関係の人達も結構来ていたようで、きっと紙面には「打上失敗」とか書かれちゃうんだろうなぁと思い、それだけが気がかりでした。今回の件で、終わった後もCEESの面々は立派でした。観測所や見学所ではすぐさまテントの撤去作業が進められ、まずは見学者のケガの有無の確認の後、地上で大破した機体の調査が進められていました。みんな、悔しい表情をしてました。どうして?という気持ちと、解明してやるという気持ちが入り交じった、そんな表情でした。報道的には「失敗」と書かれるかも知れないけれども、僕はこれは、大きな成功だと思います。
学生ロケットは、技術開発だけがメインではありません。それに係わることにより、学生達が物を作ること、チームワークを養うこと、社会の中の一員としての活動を認識すること。そんなことが目的になります。そして自分達が必死になって苦労して、スケジュールを守って打上をする。時には成功して、みんなで抱き合って喜ぶ。時には失敗して、みんなで一緒に悔しさを噛みしめる。誰が悪いとか、そんな話しじゃ無いのです。今回、思い通りに飛ばなかった。それは誰のせいでも無く、チームとしての失敗なのです。そこから自分達はどうやったら這い上がれるのだろう?次はどうやってそれを克服していってやろうか?そんな風に思えること。それが重要なのです。成功を心から喜べる。失敗に心から悔しく思う。これは、CEESのみんなが、それだけ真摯に、ロケットの製作と打上に臨んだから、わき上がる感情なのです。
その悔しさを大切にしてください。そしてみんなで問題を解決して、また次ぎに挑戦してください。心からそう思います。明日のARLISS行きのために打ち上げ直後に会場を去らねばなりませんでしたが、尾久土先生と、ずっとそんな話しをしていました。

あっぱれ、CEES。CEESロケット。小泉君をはじめとする学生のみんな。真鍋先生をはじめとする先生方。ホント、お疲れ様でした。僕も尾久土先生達と、和歌山大で負けないチームを作ります。これからもよろしくおねがいします!

・あっぱれCEESロケット

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