今日は学生のロケット打上日でした。まぁ今でも不安な点は多々あるけれども、打上運用はなんとか様になってきた感じです。今回は400m打上を見越した申請(実際には400は飛ばない)だったので、上空使用も通達ではなく申請・許可の手順を踏みました。その為に、13時きっかりの打上となりました。時間的には見事、±1分ほどでの打上。これはまぁあっぱれでしょう。もっとも、分離機構が動作せず、垂直落下したのはいただけなかったですが。いやいや、そもそもそれよりも、朝7時集合といっときながら揃ったのが7時半ってどうなのよ?とか、うるさいことを言うと色々と問題ありなわけではありますが。

さて、今回のペイロードには、小さな小さなmicroSDにデータを記録すべく、学生の一人がコツコツと取り組んでいました。もともと電子回路にも弱く、またこれまでも色々とあったりして、それこそ右往左往していた学生でしたが、何とか昨晩のうちにはデータが取れる(はず)の回路を仕上げることが出来、無事に搭載することが出来たようです。しかし結果は垂直落下となってしまい、飛行データが無事に保存できたかどうかは不明。落下した機体を一生懸命掘り出して、microSDそのものは無事で見つかったんですが、、、、残念。メモリにアクセスすることは出来ず、データは吸い出せなかったようです。

実はこの学生、今回のプロジェクトが、最後と決めていました。これから就職活動も始まるし、どっちつかずの中途半端になる。だから辞める、と決めていました。僕もそれを知っていたのでちょくちょく気にはかけていて、何とか搭載できて良かったと思っていたのですが。残念な結果に終わってしまったようです。また、失敗の原因(まぁこれが成功していてもどうだったかはわからないわけですが)が分離機構と、これまた本人の担当ではない部分だったりするのももどかしいところです。でも、プロジェクトの失敗は一人一人のメンバーの失敗。こういう形で、自分がこれまで一生懸命努力してきたことが、一瞬にして失われることもあるわけです。プロジェクトをやっていて、とても辛い瞬間でもあります。
でも。。。。ロケットガールの時もそうでしたし、これまでの多くのプロジェクトでもそうでしたが、プロジェクトの失敗を誰か他のメンバーのせいにすることは、在りませんでした。何故あの時、自分も気を配れなかったのだろう?何故止めることが出来なかったのだろう?何故進めることが出来なかったのだろう?自分自身が解決すべき問題として、みんな、いつの間にか考えるようになっていました。

学生団体の中には、いろんなメンバーが居ます。いつもみんなの中心にいるメンバーも居れば、一人でコツコツやっているメンバーも居る。中心にいるメンバーだったら、今頃みんながわーっと盛り上げてくれていることでしょう。でも一人でコツコツやってきて、一人で「これが最後」と決めている学生です。今回、有終の美を飾れなくて、今晩はいったいどんな夢を見て寝るんだろう? そんなことを考えてしまわないでもないんですけどね。でも多分、そんなことはホント、大きな御世話でして(^_^; 自分がどれだけ頑張ったのか。自分がどれだけの物を賭けられたのか。自分がどれだけの事を成し遂げられたのか。それは多分、本人が一番良くわかっていることなんでしょう。決して他のメンバーには何も言われなかったとしても。成功しても、失敗しても、それを自分自身の糧にして、これから生きていってくれるのだと思います。

もう1年も前になりますか。秋田で迷っていた時に、学生と接する事なんてもういいや、と思っていた時に、『別に教えなくて良いです。秋山さんの生き方を見せてあげてください』と尾久土先生に言っていただき、一も二もなく和歌山に来たわけですが。・・・・でも先生。ホントは僕が、学生の生き方を見せて貰ってるんですね。もちろん、見ていてとっても幼稚で、ぎこちなくて、不作法で、短慮ですよね、学生達は。でも結局、彼等自身の人生は、彼等自身が生きるしか無いんですよね。それを一つ一つ噛みしめながら、成長してるんですよね。いろんな事を一つ一つ経験しながら、教師が一つ言うよりも、ずっと多くのことを、一生懸命に生きる過程で、学んでるんですね。そんな姿を見ながら、ともすれば昨日と同じ明日を生きてしまう我々大人も、変わらなきゃ、と思える勇気を貰えるんだなぁと。そんな風に今日はしみじみ思いました。

糸満。おつかれさん。また明日から、就活に、卒業に向けて、がんばれ。まぁ君のことだから、これからも右往左往な事だと思うけどね。しかし、ちょっとでも今回の事が、自信になったなら、それは良かったね。僕も沢山勉強させて貰いました。ありがとう。そしておつかれさんでした。

・そして一つの区切り

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2 thoughts on “・そして一つの区切り

  1. いただいた情報を元に打上げの見学をさせていただきました。
    分離機構の動作がうまくいかなかったのは残念でしたが、案内の学生さんに地上設備やロケットのことを説明いただいたり、先生の説明を聞きながら打上げを見学できたりと、ハイブリッドロケットの打上げについての勉強になりましたし、楽しく見ることができました。
    ロケットは凄く早いスピードであがっていったのですが、打上げ時の写真が無事フレームに収まっていましたので置いてみました。よろしければご覧下さい。
    http://f.hatena.ne.jp/Tatsu_yah/20091220125444
    また打上げの機会があればご紹介下さい。今回はいろいろありがとうございました。

  2. おぉ!すばらしい写真ですね!どうもありがとうございます。
    当日はmasaさん?と思われる方が2名ほどいらっしゃったので、どちらかわからず声がかけれませんでした。
    次回は是非、お声掛けください。
    お付き合い戴きましてどうもありがとうございました。

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